a2c [MellowJamStudio] のブログ

ギタリスト / 音楽クリエイターとして音楽制作活動するa2cのブログです。

耳鼻科に行ってきた話と耳栓レビュー

ちょっかな2010 MintJam with Rita のリハーサルをこっそりやってるわけですが、
1回目のリハが終わった後、通常だったら大音量の中長時間過ごしても翌日には消えている耳鳴り状態が
翌日朝まで残っていて少し気になったので、
「明日になってもまだ少しでも違和感があったら耳鼻科に行こう」って決めて
翌朝まだ微妙〜に残ってる感じだったので耳鼻科に行った、という話です。


リハ翌日の具体的な症状としては高い周波数の音が聞き取りにくくなっていて、
例えば部屋の明かりを操作するリモコンの動作音(あの手の電子音は結構高い周波数で鳴っている)
とかが普段認識していた音量より明らかに小さく蚊の鳴くような音(?)レベルでした。
エレキギターの歪んだ音なんかはちょうど音ヌケの良し悪しに関わる帯域が聴き取りにくい感じです。
人間同士の会話には全く支障の無い状態でした。


まぁそんな感じで耳鼻科で医師に症状説明すると聴力テストをする流れになり、
防音室に入ってヘッドフォンを装着、そして押しボタン式のスイッチを手渡されました。


看護師「聴力テストは初めてですか?」
a「えーと、はい」
看護師「学生の時とかに一度くらいやった事ないですか?」
a「あぁ〜、はい」


確かにこのシステムは小学生の時に経験したなぁと思いながら
指示された通り、ヘッドフォンから聴こえてくる幾つかの周波数の音を
聴こえた段階でボタンを押して行ったんですが、左右それぞれテストして全部普通に聴こえて
あっさり終わってしまいました。
後からレシートみたいなものを手渡されて見てみると『標準純音聴力検査』と書いてあり、
125Hz / 250Hz / 500Hz / 1000Hz / 2000Hz / 4000Hz / 8000Hz
という7つの周波数の音を使ったテストだった事が分かりました。
で、担当医師から「全く問題なし」との事。
念のためという事で薬を処方されましたが主にビタミン剤の類いでした。


診察ついでに、
『耳が回復する限度は1週間まで』
というのを教えてくれました。
25歳を境に耳のダメージが回復しにくくなって行くというのは結構昔から知ってたんですが、こちらは初耳でした。
逆の言い方をすれば,1週間のうちに完治出来なかったダメージは残ってしまうという意味になりますね。
それと睡眠不足やストレスが溜まった状態だと今回のような症状になりやすいらしいです。
自分の場合はリハ前日の睡眠時間が少なめだったのでそれが関係していたのかもしれません。
職業柄常に大音量に耳を晒さなければならない人や、
疲れが溜まった状態でライブを観に行く事がよくある人は目安としてこれらをしっかり覚えておいたほうが良さそうですね。


ちなみに自分の場合は自宅で音楽制作やってる時には
そこまでの音量は出していない(それでも十分デカイですが…)ので、
ライブ(主に小さなライブハウス等で客席にいる時)やスタジオでのリハーサルがある時は事前に睡眠をしっかりとって
出来るだけ耳にダメージが残らないように気をつけていれば大丈夫かなという感じです。


というわけで、何となく良さげだったのでエティモティックリサーチの耳栓を、首掛け用コードとセットで買ってみました。



ケースのセンスがいいです。柔らかい素材なので出し入れもしやすい。

これを装着して次のリハに挑んだんですが、
リハが終わった後、全く耳鳴りしてませんでした。リハやる前と全く同じ状態です。素晴らしい!
レビュー欄にある通り、耳に刺激の強い帯域の音を中心に抑えてくれる感じです。
耳に挿すさじ加減でどれくらいレベルを下げるかもある程度調整できます。
最初は耳に80%位挿し込んで演奏してたんですが、やっぱり真っ先に自分のギターの音が聴き取りにくくなるので、
40%〜60%位の挿し方で演奏したらギターの音色もそれほどロスせずに聴き取れるレベルで抑える事ができました。



もう耳のダメージは完治して対策もしているわけですが、
今自分が認識できる周波数の上限を再度確認したかったので念のためこちらの聴力テストもやってみました。

結果は両耳ともに問題なく18,000Hzまで聴き取れました。よかったよかった。



今の時代、完全自主制作で簡単に音楽をネットで配信等でリスナーに届ける事ができてしまう反面、
プロ(専門という意味で)のミキシング、マスタリングエンジニアの手を介さない事で
多少乱暴なミキシングだったとしてもそれがそのままリスナーの耳に入ってしまう為、
ちょっと大袈裟かもしれないですが食の世界で例えると
「体に害のある添加物が含まれているとは知らずに摂取し続けてしまう」ような事もあり得るわけです。
曲が良ければやっぱり大きな音量で聴きたくなるし、イヤフォンとかだと耳に痛い音が結構直に飛び込んできますしね。

そう考えると、ウチみたいな自主制作メインでやってる人間は、
正しいモニタリングができる制作環境を整えた上で、
「自分が気持ちいいサウンド」ではなく「あらゆる環境で聴き手が心地良く感じるサウンド」を追求しないといけなくて、
それらを実践するには何よりもまず作り手が正しいジャッジを下せるよう耳の健康を維持しないといけないよね、
って事を今回改めて感じました。



なんかうんちくがめんどくさくなりましたのでこのへんでおわります。